上野の森オルガンシリーズ2015

マックス・レーガー没後100年を記念して

主催:
東京藝術大学演奏藝術センター / 東京藝術大学音楽学部
作成:
ARCHIVE CENTER

2.21 Sun 15:00

  • 東京藝術大学奏楽堂(大学構内)
  • 2.21 Sun 15:00 開始
  • 2,000円(全席自由)
  • Webサイト
  • 東京都台東区上野公園12-8
上野の森オルガンシリーズ2015
廣江 理枝 Rie HIROE オルガン Orgel 徳岡 めぐみ Megumi TOKUOKA オルガン Orgel 松原 勝也 Katsuya MATSUBARA ヴァイオリン Violine
マックス・レーガー没後100年を記念して

 2016年に没後100年を迎えるマックス・レーガー(1873-1916)は、オルガン作品を多数残したことで知られています。「私のオルガン作品は、難しい」―作曲家自身がそう語るように、レーガーのオルガン曲には音価の小さい黒い音符が縦にも横にもたくさん並び、頻繁に転調する複雑な和声と相まって、演奏には高い技術が要求されます。J.S.バッハを規範とした緻密な対位法、そしてベートーヴェンやブラームスに倣った変奏技法など古い時代の書法や形式が用いられる一方、ワーグナーやリストから受け継がれた濃厚なロマンティシズムが随所に漂っています。
 レーガーのオルガン作品は、1906年(33歳)までと1912年(39歳)以降の作曲時期に成立していますが、今回の「上野の森オルガンシリーズ」では、主要なオルガン作品が作られた1906年までの作品を取り上げました。  カトリック教徒だったレーガーですが、プロテスタント教会で歌われるコラールにとても興味を持ち「プロテスタント教会の人々は、コラールが宝物であることを知らない!」と述べたと言います。
 今回の演奏会では、主に「コラール」と「変奏曲」を骨格にプログラミングしました。ソプラノと合唱、ヴァイオリン、ヴィオラとオルガンによる《コラールカンタータ第4番「我がイエスを捨てず」》WoO V/4、《コラール幻想曲「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ」》Op.52-2、そしてこの作品のあと数々の変奏曲を手がけるきっかけとなった、長大な《自作主題による変奏曲とフーガ》嬰ヘ短調Op.73。その他、キャラクター・ピース的性格を持つ《12の小品》Op.59から3曲など、レーガーの比較的馴染みの深い作品と日本ではなかなかお目にかかれない作品を織りまぜてお聴きいただきます。奏楽堂が誇るガルニエ・オルガンが生み出す、時に繊細で時に壮大なレーガーの響きをお楽しみ下さい。

廣江 理枝(東京藝術大学音楽学部オルガン専攻准教授・主任)


■曲目

オルガンのための《12の小品》Op.59より
1〈前奏曲〉 3〈インテルメッツォ〉 9〈ベネディクトウス〉
オルガン:徳岡 めぐみ
1. Praeludium 3.Intermezzo 9.Benedictus aus Zwölf Stücke für die Orgel Op.59
Orgel:Megumi TOKUOKA

《コラールカンタータ第4番「我がイエスを捨てず」》WoO V/4
ソプラノと合唱:東京藝術大学声楽科有志
ヴァオリン:松原 勝也 ヴィオラ:山田 沙織 オルガン:徳岡 めぐみ
Choralkantate Nr.4 “Meinen Jesum lass ich nicht”
für Solo Sopran, gemischen Chor, Solo Violine, Solo Viola und Orgel WoO V/4
Sopran und Chor:Tokyo Geidai Studentenchor
Violine:Katsuya MATSUBARA Viola:Saori YAMADA Orgel:Megumi TOKUOKA

《コラール幻想曲》Op.52より第2番
〈目覚めよと呼ぶ声が聞こえ〉
オルガン:徳岡 めぐみ
Nr.2 “Wachet auf, ruft uns die Stimme” aus Phantasie für Orgel über de n Choral Op.52
Orgel:Megumi TOKUOKA

《自作主題による変奏曲とフーガ》嬰ヘ短調 Op.73
オルガン:廣江 理枝
Variationen und Fuge über ein Originalthema für Orgel fis-Moll Op .73
Orgel:Rie HIROE


■出演


廣江 理枝 Rie HIROE オルガン Orgel
桐朋学園大学音楽学部ピアノ専攻卒業。東京藝術大学大学院音楽研究科修士課程オルガン専攻修了。DAAD(ドイツ学術交流会)奨学金を得てハノーファーならびにシュトゥットガルト国立音楽演劇大学に学び、ドイツ国家演奏家資格取得。オーデンセ、武蔵野市国際オルガン・コンクール最高位、シャルトル大聖堂国際オルガン・コンクール第1位および聴衆賞受賞。世界各国を巡る演奏ツアーののち帰国。多岐にわたる録音・演奏活動のほか近年では多くの国際コンクール審査員として招かれている。東京藝術大学音楽学部准教授。日本オルガニスト協会、日本オルガン研究会会員、東京ドイツ語福音教会オルガニスト。

徳岡 めぐみ Megumi TOKUOKA オルガン Orgel
東京藝術大学音楽学部器楽科オルガン専攻卒業、在学中に安宅賞受賞。同大学院音楽研究科修士課程修了。ドイツ国立ハンブルク音楽大学を卒業。2001年シュニットガー国際オルガン・コンクール第1位および聴衆者賞受賞、ハンブルク音楽大学でDAAD賞受賞。2002年北ドイツ放送(NDR)音楽賞国際オルガン・コンクール第2位。ヨーロッパ各地で演奏活動。東京藝術大学・東京音楽大学非常勤講師。豊田市コンサートホール・片倉キリストの教会・国際基督教大学オルガニスト。

松原 勝也 Katsuya MATSUBARA ヴァイオリン Violine
東京藝術大学音楽学部器楽科ヴァイオリン専攻卒業、在学中に安宅賞受賞。同大学院音楽研究科修士課程修了。新日本フィルハーモニー交響楽団コンサートマスターなどを歴任。1985年ティボール・ヴァルガ国際ヴァイオリン・コンクール第4位、1986年民音室内楽コンクール第1位、1987年クライスラー国際ヴァイオリン・コンクール特別賞、1999年中島健蔵音楽賞、2000年文化庁芸術祭新人賞などを受賞。ベートーヴェン弦楽四重奏曲全曲演奏から、ジャズとのコラボレーションまで幅広く活躍。2007年にはロンドン・ウィグモアホールでリサイタルを開催。東京藝術大学音楽学部教授。

※スケジュール・曲目・出演者等は都合により変更となる場合がありますので、ご了承ください。


■チケット取り扱い

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TEL : 03-3828-5669

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