トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズ 第72回定期演奏会

鈴木秀美×TMPのジュピター

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3.13 Sun 15:00

  • 三鷹市芸術文化センター 風のホール
  • 3.13 Sun 15:00 開始
  • 会員3,600円 一般4,000円 *U-23(23歳以下)2,000円
  • Webサイト
  • 三鷹市上連雀6丁目12−14
トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズ 第72回定期演奏会
【指揮】鈴木秀美 トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズ(管弦楽)
PROGRAM
モーツァルト:歌劇『フィガロの結婚』より序曲K.492
モーツァルト:交響曲第41番ハ長調 K.551「ジュピター」
ベートーヴェン:交響曲第2番ニ長調op.36

鈴木秀美出演回の第69回(2015年3月)では、C.P.E.バッハ、ハイドン、ベートーヴェンの作品を一つずつ取り上げて、18世紀の交響曲の魅力に迫りました。今回は前回の内容を受け継ぎ、ウィーンに縁のある二人の偉大な作曲家、モーツァルトとベートーヴェンに焦点をあてたプログラムをお贈りします。
前半はモーツァルトの作品を2曲取り上げます。1曲目は人気の高いオペラ『フィガロの結婚』の序曲をお贈りします。何か楽しいことが始まる期待感の漂う、軽快で流麗な序曲に引き続き、彼が最期に手掛けた交響曲第41番を演奏します。「ジュピター」という名前は、モーツァルト本人ではなく、ハイドンをロンドンに招聘したことで知られるザロモンが名付けました。この交響曲の最終楽章の冒頭に登場し、作曲当時のウィーンを中心に広く行き渡っていた伝統的な「ドレファミ」の音型はグレゴリオ聖歌に由来し、別名、「ジュピター動機」とも呼ばれています。ギリシャ神話に登場する全能の神ゼウスの英語読み「ジュピター」の名にふさわしい、壮麗で威厳に満ちた音楽は、まさにモーツァルトの天上的な響き、崇高な芸術性を示すものといえるでしょう。
後半にお聴きいただくのは、31歳の若きベートーヴェンが手掛けた交響曲第2番です。ベートーヴェンは1802年5月下旬から半年間、聴覚異常の治療を試みるために、ウィーン郊外の保養地ハイリゲンシュタットに滞在し、この交響曲を完成させました。
その後、ウィーン市内に戻る直前の10月に、二人の弟に宛ててベートーヴェンは遺書を書いたのです。これが有名な「ハイリゲンシュタットの遺書」です。音楽家としては致命的な難聴と耳鳴りの苦悩の中で、生気に満ち溢れたこの交響曲を書いたベートーヴェンの心境はいかなるものだったでしょうか。彼が遺書をしたためた後に苦悩を克服し、爆発的な創造力を以て次々と傑作を書き上げていったのは、今日私たちが知る通りです。「傑作の森」(1803年〜1808年)といわれる時代の直前に書かれたこの交響曲は、演奏会で取り上げられる機会に恵まれているとは言い難いものの、作品全体に満ち溢れる生きる歓びとみずみずしい響きは必ずや皆様の心を捉えて離さないはずです。どうぞお聴き逃しなく!