ヴィル・サンダースと 奏でる響き

管打楽器シリーズ2016

主催:
東京藝術大学演奏藝術センター / 東京藝術大学音楽学部
作成:
ARCHIVE CENTER

5.1 Sun 15:00

  • 東京藝術大学奏楽堂(大学構内)
  • 5.1 Sun 15:00 開始
  • 2,000円(全席自由)
  • 050-5525-2300
  • Webサイト
  • 指揮
    ヴィル・サンダース
ヴィル・サンダースと 奏でる響き
ホルン独奏:日髙 剛 東京藝大ホルンアンサンブル 東京藝大ウィンドオーケストラ
ご挨拶

 マーストリヒトを州都とするオランダのリンブルフ州は吹奏楽がとても盛んな地域で、数多くの演奏家を輩出しています。ヴィル・サンダース氏もその一人。ドイツのバイエルン放送交響楽団の首席ホルン奏者を長年務め、バイロイト祝祭管弦楽団でも「ホルン・コール」を担当するなど重責を担ってきました。管弦楽、室内楽、あらゆる分野の作品に精通した卓越したホルニストとして活躍したのち、その経験を活かし現在はカールスルーエ音楽大学教授として後進の指導にあたっています。演奏技術だけでなく、音楽を表現する“熱い”気持ちを引き出す指導法は評価が高く、ヨーロッパ、アメリカ合衆国やブラジル、アジア各国からも招聘を受けています。まさに、いま世界で最も注目されている音楽家の一人といえるでしょう。今回の招聘ではホルン専攻生のレッスンが中心になりますが、氏のもうひとつの得意分野である吹奏楽においても新しい風を吹き込んでもらおうと、演奏会の後半は吹奏楽プログラムになっています。サンダース先生のもとで学んだ日髙剛本学准教授との師弟共演も聴きどころです。ホルンアンサンブルと吹奏楽の豊かな響きをどうぞお楽しみ下さい。

東京藝術大学演奏藝術センター長 管打楽器主任・教授 山本正治


曲目

F.メンデルスゾーン(M.プフラウム編曲):《夏の夜の夢》より〈 夜想曲〉 *
Felix MENDELSSOHN-BARTHOLDY (arr.by Matthias PFLAUM) : ‘Notturno’ from “Ein Sommernachtstraum”

A.ブルックナー(M.プフラウム編曲):《交響曲第4番》変ホ長調「ロマンティック」より 第4楽章 *
Anton BRUCKNER (arr. by Matthias PFLAUM) :4th Movement from Symphony No. 4 in E-flat major “Romantische”

N.ヘス:《イーストコーストの風景》 **
Nigel HESS : East Coast Pictures

D.R.ホルジンガー:《バレエ・サクラ》 **
David R. HOLSINGER : Ballet Sacra

E.グレグソン:《ホルン協奏曲》(吹奏楽版) **
Edward GREGSON: Horn Concerto( Symphonic Wind Band Version)


出演

指揮 ヴィル・サンダース  Conductor Will SANDERS

オランダのヴェンロ出身。15歳よりマーストリヒト音楽院にてH.クリュツ、E.ペンツェルのもとでホルンを学ぶ。在学中の1985年C.アバド率いるヨーロッパ・ユース・オーケストラに参加。その1年後マンハイム国立劇場管弦楽団およびバーデン=バーデン・ドイツ南西放送交響楽団の首席ホルン奏者に就任。1990年よりバイエルン放送交響楽団首席ホルン奏者を務めるかたわら、1992~1997年バイロイト祝祭管弦楽団で首席ホルン奏者として活動。オーケストラ奏者としてはウィーン・フィルハーモニー管弦楽団等、国内外の主要な楽団から客演を要請され、室内楽奏者としてもジャーマン・ブラス、リノス・アンサンブル、ムローヴァ・アンサンブルのメンバーとして演奏し、放送録音およびCDも多数発表。1995年よりマーストリヒト音楽院、2000年よりカールスルーエ音楽大学の教授に就任。彼のもとで学んだ生徒たちは、世界各地で活躍し、指導者としてのサンダースの名を不動のものとしている。“プラハの春”をはじめとする国際音楽コンクールの審査員、シモン・ボリバル財団のプロジェクトにも定期的に招聘されている。近年は指揮者としても活動を展開しており、多くのオーケストラ・プロジェクトを成功に導いている。東京藝術大学音楽学部特別招聘教授。


ホルン 日髙 剛   Horn Takeshi HIDAKA

宮崎市出身。長崎大学経済学部を卒業後、東京藝術大学にてホルンを学ぶ。1996年よりオランダ・マーストリヒト音楽院に留学。帰国後、2000年広島交響楽団に入団。その後、日本フィルハーモニー交響楽団、読売日本交響楽団を経て、2005年NHK交響楽団入団。2013年まで同団ホルン奏者を務めた。ホルンアンサンブル「つの笛集団」、The Horn Quartet メンバー。現在、邦楽器とホルンの共演や、音楽と美術のコラボレーションを試みるなど、多彩な演奏活動を展開するとともに、全国各地でワークショップを行うなど、後進の育成にも力を注いでいるホルン奏者である。ホルンをE.ペンツェル、W.サンダース、守山光三、山田眞、田原泰徳の各氏に師事。2013年4月より東京藝術大学准教授。洗足学園音楽大学客員教授、国立音楽大学非常勤講師も務める。2012年フォンテック社よりソロCD「Variation for Horn」、2015年カメラータ・トウキョウよりソロCD「HORIZON」(レコード芸術特選盤)、2013年ビットマップ社よりエチュードCD「コップラッシュ60の練習曲」、「ベローリ8つの練習曲」をリリース。ホームページhttp://hidaka.conmoto.jp


東京藝大ホルンアンサンブル Tokyo Geidai Horn Ensemble

東京藝術大学音楽学部器楽科ホルン専攻学生によるアンサンブル。ホルン専攻は17名の個性あふれる学生(2015年度)が在籍し、日髙剛准教授、西條貴人(東京都交響楽団首席ホルン奏者)、伴野涼介(読売日本交響楽団ホルン奏者)の3名の講師の指導のもと、将来の日本を担う演奏家を目指して日々研究を重ねている。研究発表の場として毎年行っている演奏会は昨年27回を数え、積極的な活動が評価されている。2015年8月には、ロサンゼルスにて行われた国際ホルン協会のシンポジウムに東京藝大ホルンアンサンブルとして出演、好評を博した。その演奏技術の高さとアンサンブルの精密さは世界中のホルニストに注目された。今後日本国内外において、より一層の活躍が期待されているアンサンブルである。


東京藝大ウィンドオーケストラ Tokyo Geidai Wind Orchestra

東京藝術大学音楽学部器楽科管打楽器専攻学生を中心に組織された「東京藝大ウィンドオーケストラ(TGWO)」は、日本の吹奏楽界に多数の人材を輩出してきた歴史ある吹奏楽団である。この楽団の歩みを辿ると、1935 年に東京藝術大学音楽学部の前身、東京音楽学校に設置された生徒吹奏楽団を出発点とする。当時は海軍軍楽隊のメンバーにサポートされて活動を行っていたが、1949年、奏者の確保と軍楽にとどまらない芸術的な吹奏楽を確立するべく、学生、教員、卒業生等によって吹奏楽研究部が結成された。1951年日比谷公会堂において、山本正人指揮による第1回吹奏楽定期演奏会を開催し好評を博して以来、ハープやコントラバスを加えた自由な編成で毎年幅広い作品に取り組んでいる。年間を通して、学生のみで行う初夏の学内演奏会、秋の定期演奏会のほか、各地での出張演奏また交流演奏会では教員も編成に加わり活発な活動を展開している。2015年ファーストCD「A.リード&C.T.スミス」をブレーン社よりリリース。2016年春第二弾を録音、5月下旬発売予定。



※スケジュール・曲目・出演者等は都合により変更となる場合がありますので、ご了承ください。