山本冬彦推薦作家による「異端への誘惑展」

「現代アート」の出現で、日本画・洋画などのファインアートとイラスト・絵本・漫画などの商業アートのジャンルがあいまいになり垣根を越えた活動をする作家や愛好家も増えています。そんな中でアートコンプレックスセンターはその中間分野の拡大と両者の橋渡し役をする存在でもありますが、近年それらの融合も盛んになり、特異なアートスペースになってきました。今回の企画展では、画風が個性的である、画風が一変した、専門とは対極の分野にも興味がある、いくつかのジャンルの画風にも挑戦したいという思いが感じられる６人の男性作家に、その思いを自由に発表してもらいたいという意味で「異端への誘惑展」とさせていただきました。 山本 冬彦



■作家紹介
安藤俊己 | Ando Toshiki

人の姿をデフォルメしつつ、魅力的なモチーフの形態を追い求めている。人と、人によって作り出された道具とを共に描くことにより、人の持つ欲求や、そこから生まれる営み、意志の姿を視覚化できる。それは、人がどこから来てどこに向かうのかを思考する行為でもある。

1991年生まれ。宮城県仙台市出身。
宮城教育大学にて初等教育と美術教育について学んだ後、東京藝術大学大学院デザイン専攻に進学。CGやデジタルプリントを技法として取り入れながら、新しい絵画表現を探求している。

主な展示歴、活動歴
2013年
「みやきょう展」＠宮城県美術館・県民ギャラリー／宮城
「版画の断層_１」＠東北芸術工科大学／山形
「第３８回全国大学版画展」＠町田市立国際版画美術館／東京

2014年
「New Artists 2014」＠Gallery Jin／東京
個展「人間体」＠Gallery b.tokyo／東京

2015年
「アートのチカラ」＠伊勢丹新宿本店／東京
「○＋展（オープラス）」＠新生堂／東京
新池袋モンパルナス西口まちかど回遊美術館「サンフェイス」＠ユニクロ池袋サンシャイン６０通り店／東京

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工藤大輔 | Daisuke Kudoh

主に合板や木製パネルを支持体にして、女性の顔を描いています。
アクリルガッシュやパステルなどのつやの無い質感と、ベースとなる板の素材感による マッチングで独特の存在感を出すことが出来たらと思います。


1978年茨城県生まれ。日本大学芸術学部デザイン学科卒業。
明大前のキッド・アイラック・アート・ホールに勤める傍ら制作活動もしている。
作品は主にアクリルガッシュ、パステルなどを使用。
主な展示歴、活動歴
2013年「すばらし展」＠キッド・アイラック・アート・ホール5Fギャラリー／東京
2014年「face/surface」＠キッド・アイラック・アート・ホール5Fギャラリー／東京
2015年「face/reface」＠キッド・アイラック・アート・ホール5Fギャラリー／東京
山本冬彦、木村悦雄・正子コレクション展＠ギャラリーゴトウ／東京

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佐藤草太 | Sota Sato

人物を描いてきました。今は少年をモチーフに制作しています。
不安定な時期の美しさを懐かしさやロマンを感じさせる雰囲気で描きたいと 思っています。設定などは特定の時代を描きたいということは無く、大正、昭和初期から 1980年代90年代、現在の間をそれぞれのテーマによって行き来しています。

1985年 埼玉県生まれ
2009年 東京芸術大学美術学部絵画科日本画専攻卒業
2011年 同大学院美術研究科絵画専攻日本画修士課程修了
無所属

主な展示歴、活動歴
2010年/創画展入選/東京都美術館/東京
2011年/春季創画展入選/高島屋/東京
　　　　個展/新生堂/東京
　　　　アートフェア東京/東京国際フォーラム/東京
2012年/春季創画展入選/高島屋/東京
　　　　グループ展/Shinseido Tokyo Berlin Art Box/ベルリン 　　　　アートフェア東京/東京国際フォーラム/東京
　　　　東美アートフェア/東京美術倶楽部/東京
　　　　個展/ギャラリーアビアント/東京
2013年/個展/Shinseido Tokyo Berlin Art Box/ベルリン
　　　　個展/新生堂/東京
2014年/レスポワール新人選抜 個展/銀座スルガ台画廊/東京 　　　　個展/ギャラリーアビアント/東京
2015年/コレクターたちの饗宴展/ギャラリーゴトウ/東京 他、グループ展に多数出品

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鈴木啓正 | SUZUKI Hiromasa
web site URL：www.suzukihiromasa.com

光、とりわけ光と人の関係をテーマに制作をしています。
光は古くから絵画のテーマのひとつですが、時代とともに形やその在り方も変化してきています。今の時代らしい光を描けたらと思っています。
1981年 静岡県生まれ
2008年 東京藝術大学大学院　修了

主な展示歴、活動歴
2014年　個展　like bugs attracted to light　 gallery b.tokyo / 京橋 2015年　トーキョーワンダーウォール公募2015　入選作品展 　東京都現代美術館 / 木場

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海 さそり | Umi Sasori

わたしの作品のコンセプトはありふれた郊外での生活をディフォルメした少女たちによって表現することです。 ショッピングモールや画一的な住宅が立ち並ぶ郊外は、今わたしたちがもっともリアルに感じる風景のひとつではないでしょうか。 ところでわたしは少女を描くとき、特に意識をしていなくても気がつけばデフォルメした表現になってしまいます。その原因にあるのはマンガやゲームのようなサブカルチャーに幼い頃から囲まれて育ったことによって生じた感覚なのかもしれません。 最近はそんな感覚に逆らわず、素直に描くようにしています。

1990年東京に生まれる。
2015年現在東京芸術大学美術研究科芸術学専攻修士2年在籍
イラスト制作を中心に活動中。

主な展示歴、活動歴
2011年「DISCOVERY2011」出展　 KEY Gallery & 青樺画廊
2012年「DISCOVERY2012」出展　 KEY Gallery & 青樺画廊
2013年「DISCOVERY2013」出展　 KEY Gallery & 青樺画廊
2014年　個展　KEY Gallery & 青樺画廊
2015年「DISCOVERY2015」出展　 KEY Gallery & 青樺画廊
個展 KEY Gallery & 青樺画廊
東京芸術大学安宅賞奨学基金受賞

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和田宙土 | Wada Hiroto

明治頃、新たに発生した日本画という絵画様式から受け継がれる技法、材料、表現に鳥獣戯画から始まる日本独特の漫画的表現、それの発展としてあるアニメ的人物表現を共生させることにより鑑賞者に日本文化に対する素晴らしさを伝えたい。 作家プロフィール

1992年　東京生まれ。
2013年　東京藝術大学入学。

主な展示歴、活動歴
2014年　グループ展「天国と地獄」　　@ユーメリア／東京