Aru Sunaga Solo Exhibition
【会期】2015年8月20日(木)~2015年9月2日(水) 【時間】火~水 午前11:00~午後6:00 木~日午前11:00~午後7:00 【休廊】月曜
寺田倉庫(東京都品川区)が運営するT-Art Galleryにて、TERRADA ART AWARD 2014最優秀賞受賞者、須永有の個展を、2015年8月20日(木)から9月2日(水)まで開催します。昨年スタートしたTERRADA ART AWARD 2014にて、最優秀賞を受賞した作家へのサポートの一環として行われる個展となります。
TERRADA ART AWARD 2014の最優秀賞に選ばれた「向こう側から」は、作家自らにとっての絵画とは?というテーマに挑戦した作品でした。手前の女性がキャンバスの切れ目の向こう側に見る世界は、須永にとっての、絵画の向こう側を示唆するかのような、絵画でしかできない次元の作り方を特徴としています。また作家自身が「こちらとあちらの区別がなくなり、二元論ではない世界の中で、アーティストとしての自分の立ち位置を模索していて、このような絵を描きました」と言うように、本作は作家と作家としての環境が表現されてはいますが、画面の中の女性像は作家自身ではなく、長い美術の歴史の中で見られる側であった女性の象徴的なイメージであり、その女性が、キャンバスの裏側から向こう側(観客または絵描き)を見つめている、という状況を俯瞰し描かれています。こうしたテーマと手法により今後も "絵画表現の新たな地平をめざし、自分と絵画の世界を対峙させ作品を制作してゆく"ことが須永の目標となっています。
今回の個展では、さらに平面絵画の中で思考出来る多くの可能性に挑戦し、持ち前の大胆さを活かしたダイナミックな作品を発表いたします。キャンバスに油彩で描いた作品の他に、紙に鉛筆やオイルパステルで描いた力強いドローイングも合わせ約20点を展覧いたします。
須永は現在、東京藝術大学大学院美術研究科油画専攻修士課程に在籍中。東京藝術大学に入学した2010年の秋、アーティスト・村上隆が企画した「現役美大生の現代美術展‐PRODUCED BY X氏」に出品以来、現代美術という枠組みの中で生きていくことの意味を真剣に考えるようになったといいます。
アーティストとは「物事の新しい見え方を見つけたり作ったり実践する人」だと考え、その言葉を自ら体現し、表現しています。
なお、展示期間中の8月29日(土)には、須永有と山口裕美(アート・プロデューサー)、との対談を、同スペースで特別開催します。オープンでカジュアルな雰囲気の中で、作家の作品をかこみたくさんの方と交流する機会を提供します。展覧会とあわせて、是非お楽しみください。